平成26年11月8日(土)、伊勢国一宮である椿大神社において、お家元による献茶式が執り行われました。
このたび名宣会は、献茶を拝見し、添釜で一服いただくべく、社中100余名バス2台で椿大神社に赴きました。
椿大神社は鈴鹿山系の中央山麓に位置し、杉の大木と明神川の清流によって浄化された空気を味わいながら斜面の参道を登ってゆくと、本殿にたどり着きます。
本殿で執り行われた献茶式は大盛況で、定員の200人から溢れた人達は外から耳を澄まして中の様子をうかがうのがやっとでした。
拝服席は故松下幸之助氏が寄贈された茶室「鈴松庵(れいしょうあん)」(鈴鹿の鈴と松下の松で鈴松)に設けられ、広間と立礼席を繋げ一体とした空間で濃茶をいただきました。
間違いがあるといけませんので、会記は控えますが、席主が官休庵(お家元)ということで、大変貴重なお道具の取り合わせでした。
また、家元教授陣による隅々まで心の行き届いた席は、大変心地よく、勉強になりました。
参集殿の副席は、故松下幸之助氏にゆかりの深い青山光雅氏が席主の薄茶席でした。
こちらは一転して、軽やかに、ダイナミックに、といった感じの席で、芸能の神様である天之鈿女命(あめのうずめのみこと)が祀られているということで、お点前もお運びも京都の芸舞妓の皆様が担当されており、華やかな趣向でした。
点心席で美味しい鳥めしをいただき、お土産を買って、名残りの空気を胸いっぱいに吸い込み、名古屋へと戻りました。
お家元をはじめ、此度の献茶式および添釜にご奉仕された方々に厚く御礼申し上げます。
(F.M. 記)